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中学生に起業家教育が求められている理由と実施するメリット

目次目次

起業家教育とは

経済産業省の「生きる力を育む起業家教育のススメ」によると、“起業家精神(チャレンジ精神、創造性、探求心 等)と起業家的資質・能力(情報収集・分析力、判断力、実行力、リーダーシップ、コミュニケーション力 等)を有する人材を育成する教育を”起業家教育”としています。起業家教育というだけあって、社長や経営者のような起業家を育成する教育だと思われがちですが、特殊なものではなくこれからの時代を生きていく力を育成するための教育のことをいいます。

アントレプレナーシップとの違い

起業家教育と同じような場面で使われる言葉に「アントレプレナーシップ」という言葉があります。アントレプレナーシップを日本語訳すると”起業家精神”となります。そのため、アントレプレナーシップ教育の日本語版として「起業家教育」という言葉が使用されています。

どちらも同じ意味ですが、アントレプレナーシップの方が”起業家精神”の意味合いを多く含むことがあります。

起業家教育が求められている背景

2015年に経済産業省が実施した「初等中等教育における起業家教育の取り組み状況」のアンケート調査をみると、すでに起業家教育に取り組んでいる学校があることが分かります。

(図1)引用:「生きる力」を育む起業家教育のススメ  経済産業省

(図1)引用:「生きる力」を育む起業家教育のススメ  経済産業省

中学校では32.9%が起業家教育を実施しており、13.5%が実施を検討中としています。すでに約半数の中学校において起業家教育を必要としていることが分かります。

では、なぜこれだけ起業家教育が求められているのでしょうか。

 

将来の選択肢や可能性が広がっている

現代の日本では、雇用の多様化が進んでおり、総務省の「労働力調査特別調査」より、今では3人に1人が非正規雇用であると報告されています。さらに、起業やスタートアップの推進として「スタートアップ育成5か年計画(案)」が2022年に策定されました。

このように、社会の変化に対応できる人材を育成するために起業家教育が求められています。

自分の力で新しいものを作り上げる力が求められている

現代の日本では低成長が進んでいます。そこで自ら課題を発見し、自分ごととして捉えて解決する能力や姿勢が求められるようになりました。日本全体として起業家や起業家を支える人材がいないことやスタートアップ企業を目指す学生がいないことから、初等中等学校からイノベーションの担い手になる子どもたちを増やす必要があります。

起業家教育で身につく能力7つ

実際に起業家教育が実施されている事例として、青森県十和田市にある十和田湖中学校では「“目標をもってあきらめずに続ける”ことの十と差を学ぶ進路座談会」、岐阜県本巣市にある本巣中学校の「地域の企業と共に自分たちの商品を開発する」プログラムなどがあります。

起業家教育は、中学校の通常の学習カリキュラムに組み込む以外にも、以下のような学習活動を実施することで身につけることができます。

 

・起業家・経営者など外部講師を招いての講演

・創業経営者が経営する企業・商店の訪問、職場体験学習

・職業調べ・企業活動の学習、経営者に関するビデオ等の視聴

・ケーススタディ・ビジネスゲーム

・事業アイデアの検討、ビジネスプランの作成、コンテストの実施

・起業体験(模擬店舗の出店体験、模擬会社の設立)

・企業・地域団体等との共同プロジェクト(新商品の開発体験)等

引用:「生きる力」を育む起業家教育のススメ  経済産業省

 

これらの学習から身につく能力は大きく分けて7つです。

1.考える力

2.行動する力

3.リーダーシップ

4.問題を見つける力

5.伝える力

6.発想力

7.チームワーク

 

社会に出ると与えられた仕事だけでなく、自ら考え行動し、より良いアイデアや価値を生み出すスキルが必要です。これらは、自走できる人間になるために必要なスキルです。

 

中学生が起業家教育を受けるメリット

起業家教育は中学生にどんな影響を与えるのでしょうか。経済産業省の調査によると、起業家教育によって効果があったポイントは以下のようになっています。

 

(図2)引用:「生きる力」を育む起業家教育のススメ  経済産業省

(図2)引用:「生きる力」を育む起業家教育のススメ  経済産業省

自分で考えて恐れずに行動できる

これまでの日本は、集団行動を基本とし、与えられた課題に対して正解を導くための教育がなされてきました。そのため、与えられたことは忠実にできても、教えられないことに挑戦したり、失敗したりすることが苦手な傾向にありました。

起業家教育は一人ひとりの才能を伸ばし自走できる力を養います。さらに、失敗を繰り返すことでより成長できることを中学生のころから学べるため、失敗を恐れずに自分から行動できるようになるのです。図2において、「チャレンジ精神・積極性が高まった」が69.2%、「自信・自己肯定感が高まった」が67.0%と多くの中学校が回答しました。

難しいこともやり遂げられるようになる

起業家教育によって自分一人の能力や才能を伸ばすことはもちろん、他者と協力することでより難しいこともやり遂げる力がつきます。図2からは、「情報収集・分析・問題解決力が高まった」と回答した中学校が67.0%、「プレゼンテーション力・コミュニケーション力が高まった」と回答した中学校が72.9%となっています。

夢・アイデアを実現できる

図2では、中学校の80.6%が「進路への関心・意欲が高まった」、63.9%が「何のために学ぶのか(学習の必要性・有用性)への理解が高まった」と回答しています。起業家教育によって将来への関心が高まることで学習意欲の向上が期待できます。起業家教育によって行動力が身につき、難しいこともやり遂げる力を発揮できれば、自分が成し遂げたい夢やアイデアの実現もできるようになります。

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この記事を書いた人

TANQ BASE 編集部

TANQ BASE 編集部は、中高生のみなさまやその保護者の方々に役立つ情報を発信していきます。

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